お知らせ
2008年
09.17 中国大連市中学校第二外国語教育向け日本語教科書、第3冊が完成
TJFでは大連市教育学院と協力して、中国初の第二外国語教育向け日本語教科書『好朋友』全5冊の制作に2006年から取り組んでいますが、2008年8月にその第3冊(試行版)を発行しました。
(B5判/128頁/カラー/6,000部)教科書の主軸にストーリー漫画をおいていることが、この教科書の大きな特徴です。第3冊では、日本から大連に転校してきた中学生の美佳と、彼女と同じ誕生日のクラスメート、張婷の二人が誕生日会を企画し、仲のいいクラスメートが美佳の自宅で開かれるパーティーに参加するというストーリーが展開されます。この漫画から、「誘う」「訪問する」「贈る」「ほめる」など7つのトピックが取り上げられ、学習活動を通して日本語を学べるようになっています。この教科書では、単に日本語を学ぶだけでなく、学習者自身が身近な人との関係を深めていくことをめざした学習活動が紹介されていますが、第3冊ではセルフエスティーム(自己肯定感・自己尊重感)を高めることをめざした活動も取り入れています。
また、第1冊、第2冊のコラムでは世界の同世代の中学生個人を通して世界を見ることを目指してきましたが、第3冊では個人による違いの存在を認めつつ、地域という少しマクロな視点から文化事象を見つめなおし、地域による共通性や相違性を発見することをめざしました。
この教科書は9月から随時試用されていきます。現場の先生や生徒からの感想が届くのを楽しみにしながら、第4冊、第5冊の制作に着手しています。