「めやす」のコミュニケーション能力指標を活用するメリットは？

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「めやす」では、学習者が目標言語を使って現実社会でどのようなコミュニケーション行動ができるようになったらいいかを考え、「～できる」という能力記述文（can‐do statements）一覧を作成し、学習到達目標を提示しています。では、この「コミュニケーション能力指標」を活用するメリットはなんでしょう。

2015年4月22日閲覧者数361人コメント数0件

★生徒のやりたいに応える授業がつくれる

今、勉強している言語で○○がしたい、外国語のクラスを選択した生徒たちは、それぞれに興味や関心をもっていることがあります。15ある話題分野の中からコミュニケーション能力指標を選び組み合わせることで、学習者のニーズに応える授業づくりができます。

美味しいものを食べたり買い物がしたい➡「交通と旅行」＋「食」＋「買い物」
自分の学校を訪問する高校生と交流会がしたい➡「自分と身近な人びと」＋「学校生活」

★「できるようになった確認」で達成感アップ

多くの高校生が実際に使うことが想定されるコミュニケーション行動を指標化しています。

「簡単な日常会話ができる」というまとまった目標ではなく、一つひとつの小さな目標の達成＝「使える」という実感が次への学習意欲につながります。

自分の名前が言えればOK（自分と身近な人びと）
ねぎらい、励ましの一言がかけられればOK（人とのつきあい）
一緒に○○をしようと誘えればOK（趣味と遊び）

★ことば・文化・社会とつながる学びを実現

コミュニケーション行動は、語彙や文型を覚えただけでできるものではありません。「めやす」のいう「文化力」や「社会力」も必要です。コミュニケーション能力指標の達成をめざした授業で、ことば・文化・社会とつながる外国語の学びが実現します。

例えば、以下の指標を達成目標に学習する場合

話題分野【学校生活】

2-d. 学校のスケジュール（1日、週間、年間）について、口頭でまたは書いてやりとりできる。

＜言語領域＞について考えること

学校で何時、何曜日に何をするのかどう表すの?
学校行事に関する語彙をいくつ知っている?
学校行事が行われる時期が言える?（時間、曜日、月を表す文法知識、ホームルームや掃除など毎日することの語彙や表現など）

＜文化領域＞について考えること

学校行事はどこの国・地域でも同じ?
部活、掃除、ホームルームは日本独自?

＜グローバル社会領域＞について考えること

どこの国も6.3.3.4制?
受験戦争って日本の比じゃない?
義務教育や公立私立ってあるの?

執筆者

公益財団法人国際文化フォーラム（TJF）

1987年6月に講談社、王子製紙、大日本印刷、凸版印刷、日本製紙、三菱東京UFJ銀行、計6社の出捐によって設立された事業型財団で、2011年4月に公益財団法人移行しました。国内外の学校、教師、行政機関、民間団体と連携して、日本と海外の子どもたちが互いのことばと文化を学び、交流する場をつくる事業を中心に行っています。

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