寿司の誕生
魚を米麹で保存する方法が東南アジアで考えられ、中国を経由して日本に入ってきた。日本に入ってきた当初、米は捨てられていたが、そのうち魚と一緒に米も食べられるようになった。これが寿司の起源と言れている。江戸時代(1603~1867)、酢が一般に広まり、19世紀はじめ、江戸(現在の東京)で、酢飯に魚をのせて食べるようになった。これが今日の「握り寿司」と呼ばれるものである。寿司には、握り寿司のほかに、巻き寿司、ちらし寿司(煮た椎茸やかんぴょう、魚介類などを酢飯に混ぜたもの)、押し寿司(酢飯の上にさばなどの魚をのせ、型に入れて押したもの)などがある。寿司に使う材料は、地方によって異なり、いろいろなバリエーションがある。
寿司店で主に出されるのは握り寿司。魚の値段は、季節や日によって、また獲れた場所によっても違うため、寿司の値段を書いていない寿司店が多い。そのため、なかなか寿司店には入りにくい。そして、寿司店の、値段も敷居も高いという印象を変えたのが回転寿司だった。
牛鍋は文明開化の味
奈良時代(710~793)に、殺生を禁じる仏教の影響で「食肉禁止令」が出され、日本では長い間、肉を食べる習慣はなかった。しかし、鎖国時代(1639~1853)を終え、明治時代(1868~1912)に入ると、日本にアメリカやヨーロッパの文化が大量に入ってきた。この時に、牛肉を食べる食習慣も入ってきたが、すぐに一般の人々に受け入れられたわけではなく、牛肉をしょうゆ味で煮込んだ牛鍋を出す料理屋が開店したもののなかなか客は入らなかった。そして、1872年に食肉禁止令が廃止され、政府が健康にいいという理由で肉食を勧めたこともあり、牛肉を食べることが文明開化の象徴として、「牛鍋を食べると文明開化の味がする」とも言われ、庶民の間に流行した。この後、日本の食卓は一気に洋食化していった。牛鍋は今のすきやきに近いものだと言われているが、すきやきのほかに、牛肉を使った人気のある料理として、焼肉、ステーキ、ハンバーグなどがある。
今日、牛肉のほかによく食べられるのが、豚肉、鶏肉である。
小学3年生の好きな食べ物ベスト10
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1984年 |
2003年 |
1位 |
カレーライス |
寿司 |
2位 |
ラーメン |
ラーメン |
3位 |
寿司 |
カレーライス |
4位 |
ハンバーグ |
ステーキ |
5位 |
フライドポテト |
焼肉 |
6位 |
スパゲティ |
スパゲティ |
7位 |
焼肉 |
ピザ |
8位 |
サンドイッチ |
ハンバーグ、ハンバーガー |
9位 |
ステーキ |
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10位 |
フライドチキン |
刺身 |
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