互いのことばを学ぶ日韓の中高生が、韓国・ソウルで合宿生活を送りながら、K-POP ダンスをテーマに交流します。回を経るごとに参加希望者が増え続け、2017 年度は日韓ともに募集人数の10 倍を超える応募がありました。
6回めを迎えた「SEOULでダンス・ダンス・ダンス」。韓国語を学ぶ日本の中高生20名と日本語を学ぶ韓国の中高生19名が、韓国・ソウルで5日間一緒に生活しながら、日韓混成6チームに分かれて、コピーダンスの練習に励みます。
各チーム、自分たちで踊る曲を決め、発表会に向けて練習をしますが、チームにはダンスが得意な子もいれば、苦手な子もいたり、日本語・韓国語で思っていることを伝えられなかったり……。時には意見が衝突し、険悪ムードになることも。そんななかで参加者たちは、互いの個性の違い、コミュニケーションをとることの難しさに気づきますが、なんとかしようと工夫します。
振り返りシートを見ると、参加者が自分で立てた目標の達成率は平均80パーセント。自分たちのもてる力を総動員してコミュニケーションを図る姿が浮かび上がってきました。 こちらをご覧ください
今、何してる!?―プログラム参加者のその後①―
昨年、大学を中退して韓国に渡り、K-POPグループのバックダンサーをやっています。5年前高校1年生のときに参加したDDDが大きなステップになりました。チームでダンス経験者はぼくと韓国のもう1人だけ。2人でいろいろな曲のダンスを見ては、みんなが踊れる曲を考えたり、振りつけを変えたり……。お互いにことばがわからず、身ぶり手ぶりで必死でコミュニケーションしました。もっと話がしたくてその後韓国語を勉強するようになりました。何よりも友だちができたことで、韓国に何回も行って一緒に遊びました。そうするうちに、韓国だけでなく、ダンサーになる夢もどんどん近づいてきました。夢は、なりたいって周りに言い続けることでかなうのです。
今、何してる!?―プログラム参加者のその後②―
今、明治大学の国際日本学科で勉強しています。もともと、日本観光プランナーになりたいと思っていたのですが、高校2年生でDDDに参加したときに、ルームメイトと進路や大学の話になり、日本の大学で学ぶことに興味をもちました。日本語の勉強は大変でしたが、DDDの仲間に志望校が同じ日本の子がいたので、一緒に学ぶ日を夢見て頑張りました。東京での新生活、自分の日本像や日本人像と違う、新たな発見の数々が楽しい毎日です。また、これまで私は日韓関係にだけ関心をもっていましたが、大学で各国からの留学生と出会い、広く学ぶようになったことで、世界各国と日本の関係に興味の範囲が広がりました。国際的な視野で日本を捉え直していこうと思います。
事業データ
SEOULでダンス・ダンス・ダンス2017
2017年8月6日(日)~ 11日(金)
東京(事前研修)、韓国・ソウル
秀林文化財団、TJF
秀林外語専門学校、韓国日本語教育研究会、TJF
高等学校韓国朝鮮語教育ネットワーク
ANA
国際交流基金ソウル日本文化センター
6名(看護師含む)
韓国語を学ぶ日本の中高生20名、日本語を学ぶ韓国の中高生19名
※事業報告書『CoReCa2017-2018』に掲載。所属・肩書きは事業実施時のもの。