TJFは、一般社団法人国際フレンドシップ協会(IFA)と共催で、JENESYS2.0 韓国高校生招へい事業(以降、JENESYS2.0)を実施し、韓国全土から日本語を学ぶ高校生32名、引率教師3名が11月8日から16日まで来日しました。
TJFは、以下3つのプログラムを企画しました。
①東京都立杉並総合高等学校訪問(半日)
②宮城県訪問プログラム(2泊3日)
③韓国語を学ぶ中高校生との交流会(半日)
今回は、③の様子を紹介します。TJFは、2010年より駐日韓国大使館韓国文化院および同世宗学堂と共催した中高生のための土曜韓国語講座を開催しています。今回は、来日している高校生が2泊3日のホームステイをしている期間に、韓国の高校生とその高校生をホストする学生、講座の受講生などが参加する交流会を下記のとおり企画しました。
実施日時:11月14日(土)15:30-17:00
会 場:駐日韓国大使館韓国文化院(新宿区四谷)
参 加 者:韓国高校生、その高校生をホストする学生、講座の受講生など計34名
今回の交流会は、参加者それぞれにできるだけ多くの出会いが生まれることを目標に、以下の活動を行いました。
アイスブレーキング
緊張で固くなった体をほぐし、狭くなった視野を広げられるように周囲を意識しながら体を動かす活動を選びました。
まず、K-POPの音楽を流し会場に風船を散らばしておくなどし、「何かこれから楽しそうなことがはじまりそうだ」という雰囲気の中、参加者は部屋の中を自由に歩き回りすれ違う人とアイコンタクト、握手、ハイタッチする活動を行いました。
続いての活動は、二人一組で行う「1,2,3」ゲームです。ペアが交互に「いち」、「に」、「さん」と言うだけの単純なゲームですが、ことばをひとつだけ韓国語にかえ「일」、「に」、「さん」としたり、ことばをジェスチャに変えたりして難易度をあげていきます。いちばん長く続けられたペアは、賞品としてK-POPグッズを受け取り、会場は大いに盛り上がりました。
メンバーの名前が書かれた風船探し
続いて、韓国の生徒1人と、日本の生徒2~3名でチームをつくり、メンバーの名前がかかれた風船を見つけてくるゲームを行いました。
受付で参加者に渡される名札には漢字だけで名前が書かれています。風船には日本の生徒の名前はハングルで、韓国の生徒の名前はカタカナで書きました。漢字をどう読むかは互いに聞かないとわからないので、必然的に口頭のやりとりが起こります。チームメンバーが見つけてきた風船に自分の名前が書かれているかを確認するためには、日本の生徒はハングルで書かれた自分の名前が読めなければならず、韓国の生徒はカタカナでかかれた自分の名前が読めなければなりません。ゲームは、まず韓国の生徒がメンバーの日本の生徒の風船を探しに行き、続いて日本の生徒が韓国の生徒の風船を探しに行きました。一文字だけ違うダミーの風船を混ぜておいたので、ゲーム性はかなり高まりました。
自己紹介+文化院見学
最後に、韓国の生徒2人~3人と日本の生徒で8人程度のグループを作り、自己紹介したあと、班の仲間と自由におしゃべりする時間をつくりました。途中、毎週文化院で韓国語を学んでいる世宗学堂の生徒が院内を案内しながら交流できる時間も設けました。ホストファミリーの生徒や保護者にとっては、自分たちがホストしている韓国の高校生以外の多くの韓国高校生との出会いの場となったほか、韓国文化を体験できる機会となりました。
参加者の日本語/韓国語の学習暦には差がありましたが、ことばの力にかかわらずだれもが楽しめる活動になるよう工夫をしました。理由もなくことばの学習をやらされるのではなく、具体的にことばが必要になる状況を体験することで、生徒ひとりひとりが自発的にことばの学びに向かえるようになったのではないかと思います。