「多文化×芸術」ワークショップ in 富山を実施しました
2024.03.13
- 対象
- WS1:留学生/WS2:市民/WS3:実演者
- 参加費
- 無料
- 期間
- 2024年2月9日(金)~2月11日(日)
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TJFは昨年につづき、多言語・多文化交流「パフォーマンス合宿」地域版を8月3日~6日に広島県呉市で開催しました(ひろしまPCAMP2023)。広島県在住高校生14名(新規参加)、高校生サポーター3名(「ひろしまPCAMP2022」の参加経験者)、大学生サポーター1名(2019年合宿の参加経験者)が参加し、演劇やダンスを専門とするファシリテーターの伴走のもと、パフォーマンス作品づくりと発表を通じて多文化交流を深めました。
企画の経緯
TJFは2018年に「多文化×芸術」をコンセプトに、海外ルーツを含む日本在住の多様な中高校生等を対象とする多言語・多文化交流「パフォーマンス合宿」(PCAMP)という事業を開始。2019年までは東京を会場に実施していましたが、コロナ禍の2年間はオンライン形式で継続し、そして2022年、対面型合宿の再開を機に、広島県の多様な中高校生等を対象とする初の地域版「ひろしまPCAMP」を立ち上げ、毎夏実施しています。2024年は広島県に次ぐ2地域目として富山県及び周辺地域の多様な中高校生等を対象とする「とやまPCAMP」を、富山市民文化事業団、富山市との共同主催で実施することになりました。
「とやまPCAMP」の実施に先立ち、富山県及び周辺地域の皆さまに「多文化×芸術」ワークショップの体験を通してPCAMPについて理解を深めていただくとともに、主催側も参加者と一緒に富山県の多文化共生の現状について学び、「多文化×芸術」がどのように地域の多文化共生につながっていけるかを共に考える場として、今回の対象も内容も異なる連続ワークショップ(WS1、WS2、WS3)を企画しました。
ファシリテーター
三つのワークショップのプログラム作成とファシリテートをお願いしたのは、これまでのPCAMPのメインファシリテーターを務めている柏木俊彦氏(演出家、俳優)と田畑真希氏(振付家、ダンサー)。田畑真希氏は富山の市民芸術活動に10年ほど前から関わっているアーティストでもあります。また、WS3のプログラムに組み込んだ「富山県の多文化共生の現状について」のレクチャーは、この地域の多文化共生、ダイバーシティ推進、日本語教育に長年取り組む宮田妙子氏に講師をお願いしました。
【WS1】多文化パフォーマンス交流会
【WS1】の概要
日時:2月9日(金)13:30~16:30
会場:オーバード・ホール 中ホール ウォーミングアップ室
対象:富山県内の日本語学校・大学に在学中の留学生
内容:シアターゲームや身体を使ったアクティビティを通して交流を深めます。
WS1には、NPO法人富山国際学院等で学ぶネパール、バングラデシュ、中国、インド、スリランカ、モンゴル出身の留学生(1年次と2年次)を合わせて21名が参加しました。また、引率の日本語教員2名もオブザーブしました。このワークショップは参加者同士の「交流」に重きを置き、「日本語を使った芸術活動」という位置づけでプログラムを組みました。
【WS1】のプログラム
1分間あいさつ
ファシリテーターはまず、さまざまな言語的バックグラウンドを持つ参加者自身のあいさつことばを聞き、模造紙に書き出します。そして、「どのあいさつことばを使ってもいいので、2分間で参加者全員とあいさつしましょう」というお題でWSは始まりました。次々と相手を見つけあいさつを交わさないといけないので、みんな必死に動き回り、会場内は多言語が飛び交い、一気にハイテンションになりました。
ウォーミングアップとアイスブレーク
参加者の緊張をほぐし、身体を動かし、よく知り合うために、まずはことばを使わないでコミュニケーションをとるアクティビティを行いました。楽しい音楽に合わせて会場内を自由に歩き回ってもらい、ファシリテーターの号令に合わせて動くstop&go、足の爪先と爪先を合わせてペアをつくるtoe to toe(その後、グーとグー、頭と頭……)、相手の顔を一定の距離を保ちながら掌で操るハンドパワー、動きの途中で固まった(凍った)相手に自分の身体を絡ませて溶かす「氷ダンス」などのアクティビティにじっくり取り組んでもらいました。最初のハイテンションがつづき、恥ずかしさからか、参加者たちは1か所に固まりがちで、フロアーいっぱいに広がるのに時間がかかりました。
プレ・アクティビティ
メイン・アクティビティへの導入として、アクティビティ「1、2、3」(イチ、ニ、サン)をしました。ペアで順番に1、2、3を言っていきます。慣れてきたところで三つの数字のうちの一つをポーズに置き換えます。さらに慣れたところで、別の数字を別のポーズに置き換えていきます。最終的には1、2、3を全部異なったポーズに置き換えて数え(表現し)ていきます。反射神経が試される楽しさを味わいながら、身体で形を表現することに慣れてもらうためのアクティビティでした。また、最後に参加者を半分に分けて、表現する側と観る側を交互に体験してもらうことによって、観る&観られる関係性が作られていきました。
メイン・アクティビティ
メイン・アクティビティはシェイプ(形をつくる)です。21名の参加者を4グループに分け、グループで一つの形をつくってもらうことにしました。作るものは富山のお勧め。留学生たちは地元のお寿司屋さんでアルバイトをしている人が多いこともあって、「寿司」を挙げる人が多かったです。そこで、ファシリテーターは特にお勧めの寿司ネタを聞いていき、グループごとに一つに絞って身体で形をつくってもらい、発表。ぞれぞれのグループが好きな寿司ネタから「ぶり」「グラタン」「タイ」「サーモン」があっという間に出現! どの作品もユニークでみんなを大いに楽しませました。
もう一つの作品のお題は4グループ共通で「立山」となりました。部屋の4コーナーに各グループが陣取り、それぞれの立山を順番に表現していきます。最後に各グループの「立山」をつなげて壮大なパノラマとなり、参加者たちの心も一つにつながったよう。美しい立山連峰の作品から留学生たちの富山愛が伝わってきました。
参加者からダンスのプレゼント
ワークショップの終盤、留学生のなかから「ネパールダンスを踊りたい」という声があがり、急きょ、「Let’sネパールダンス!」の時間になりました。ネパールダンスの音楽が流れると、出身地域に関わらずフロアーいっぱいの人が踊り、ファシリテーターたちも振り付けを教えてもらいながら一緒にステップを踏んでいました。
【WS1】の振返り
最後の振返りタイムでは「はじめての体験だ」「楽しかった」と口々に言っていました。なかには「日本に来て二番目に楽しい経験でした。一番目はスキーです!」と言う参加者もいました。
終了後アンケートでは「楽しかったこと、面白かったこと、学んだこと」として「ゲームしたこと」を挙げた人が15名。特に「パワーハンド」や「1、2、3」が印象に残ったようです。また、寿司の形をつくったことが楽しかったと言及した人は5名。習った日本語を使って一生けんめいに書いてくれた留学生たちの実際の回答を抜粋して紹介します。(以下、原文のまま)
- みんなでダンスをしたり、ゲームをたのしみにしました。そのときとてもたのしかったです。みんなのおすしのかたちで作ったはおもしろかったです。
- いろいろなゲームをしたり、新しいゲームをまなんだりしました。とてもたのしかった。
- いろいろなゲームしたらたのしかった。そしておもしろかった。はなすこともたのしかった。
- みんなでいっしょにゲームしたり、ふたりでしたゲームはたのしかったです。
- はじめてあったひともはずかしくないようにいろいろなゲームをしました。とてもたのしかったです。
- ハンドパワーをいつばん楽しかったです。
- 人につかってやまとかゆうめいなものをつくるのはおもしろかったです。
- 楽しかったことは皆さんと一緒にあそびました。
「ほかに言いたいことを書いてください」の欄には、約半数の参加者がファシリテーターへのお礼を書き、約半数の人は「もっとやりたい」「もう一度あそびたい」「こんなふうにイベントあったらさんかしたい」と書き、今回の楽しさを名残惜しんでいました。
【WS2】多文化演劇体験ワークショップ
【WS2】の概要
日時:2月10日(土)13:30~17:00 ※17:00-18:00交流会
会場:富山市民芸術創造センター 大練習室5
対象:富山県内及び周辺地域在住の大学生~社会人まで
内容:マイストーリー(経験や思い出)をもとに短い演劇作品をグループでつくります。
WS2には20名の事前申し込みがありましたが、仕事や体調不良で辞退者が出て、当日は教育関係者、芸術活動関係者、多文化共生活動関係者、一般市民、大学生、高校生を含め、計14名が参加しました。このワークショップは、これまでのPCAMPで行った演劇ワークを凝縮して体験してもらい、PCAMPについて理解してもらうとともに、地域の皆さまと交流を深めることが目的でした。
【WS2】のプログラム
ウェルカムボード
3枚の模造紙を貼り、それぞれに「うまれたところ」「とやまのおすすめ」「すきなたべもの」のお題を書き、開場からワークショップ開始までの間、一人ひとりにお題の答えをポストイットに書き出し模造紙に貼ってもらいました。これも実際にPCAMP参加者にやってもらったことです。この活動は、実はワークショップ本番での活動内容の伏線になっています。
ウォーミングアップとアイスブレーク
まずは多言語による1分間のアクティビティからスタート。そのあと、たっぷり身体を動かし、心と身体の距離を縮めてから、「Cross the circle」を行いました。参加者全員が一つの大きな輪になって立ちます。Aさんは自分から遠いところに立っているBさんの名前を呼び、自分の好きな食べものや生まれたところを言いながらBさんのところに移動。今後はBさんが遠くに立っているCさんの名前を呼び、自分のことを言いながらCさんの移動・・・。それを繰り返して最初のAさんに戻ったところで終了するアクティビティです。これは、実は次のメイン・アクティビティである「I am from」への道慣らし。
I am from 体験
「I am from」は地域版PCAMPで中高校生参加者にやってもらっているメイン・アクティビティ。アメリカの多文化演劇教育の現場で活用され、PCAMPにも取り入れています。事前にいくつかのお題(キーワード)を書き込んだワークシートを準備します。参加者はそのワークシートのお題に沿って自分の思い出や経験、大切にしていることを書き出し、各フレーズの頭にI am fromをつけてポエム風に表現します。この作業によって、参加者は改めて自分は何者なのか、自分のアイデンティティは何かを確認していきます。そして、できあがったI am fromを朗読して共有したり、グループメンバーのI am fromからいくつかのエピソードを組み合わせて演劇作品にしていきます。
このワークショップで用意したお題は以下の5つ。
- 子どものころ、あなたにとって、特別な、誰かが作ってくれた、大好きな食べもの
- 好きな歌詞、または歌手、曲のタイトル
- 生まれた場所、子どもの頃、住んでいたまちの名前、住所など。
- 勇気をもらったことば
- 将来
参加者は3つのグループに分かれて、まずグループ内でそれぞれのI am fromを共有したあと、協力して演劇作品を創りました。一人ひとりが主人公でありながら、メンバーの物語がつながって一つの作品になっていました。セリフ、歌、情景描写、ユニゾン…参加者は個性とチームワークの両方を発揮してのびのびと表現していました。
【WS2】の振返り
参加後アンケートには、「楽しかったこと、おもしろかったこと、学んだこと」として以下のコメントが寄せられました。(以下、原文のまま)
- 初対面の人とのコミュニケーションが楽しかった。アイスブレークして一つの作品をつくるまであっという間の2時間でした。
- 演劇の持つ可能性。もっともっと人と人が出逢う瞬間がたくさんあって。
- 最初のワークショップで皆と仲良くなれて、その後スムーズに話ができました。
- 人と触れたり、名前を呼んだり、自分の好きなものを表現して、はじめましての人の思い出に触れて、どんどん心がほぐされていく感覚が楽しかった。
- たくさんの人と出会い、話を聞いてすごく自分のタメになりました。また、演劇も素晴らしかったです。
- 周りの方とすごく打ちとけられて、距離が近くなってもお互い相手を尊重し合って動けた。I am fromなどで相手の大切にしているもの、逆にそんなに触れてほしくないものも分かったうえでつくりあげられたものかなと思った。
- ダンス、演劇を通して人を知る、コミュニケーションをとることができて楽しかったです。皆さんの人となりが分かり、とても興味が持てました。
- 短時間だったにも関わらず、たくさんの人と知り合うことができて楽しかったです。
- アイスブレーキングゲームからスムーズに人としての中身を知るフェーズに移ったこと。
- 普段、PCでデザインなどをして身体を動かすことを全くしていないため、表現の一つとして新しい自分が少し見えた。
逆に「難しかったこと、困ったこと」については、「特になかった」人がほとんどでしたが、以下の意見もありました。
- I am fromが最初なかなか思いつかなくて、ちょっと自分を責めかけてしまった。
- 作品をつくるのが難しかった。
- 他チームはそれぞれ自分のテーマを押し出していたが、まとめることに必死でなり、(作品が)シンプルになって複雑化できなかった。
その他自由に書く欄に寄せられたコメントも紹介します。
- すごく楽しかったです。大人もなんかしたいです!
- 子どもに来年(PCAMPに)参加させたいです!
- 夏の富山開催、お手伝いしたです!
- 短時間ではありましたが、内容の豊かなアクティビティで、まわりの初対面の方々と打ちとけることができました。とても楽しい時間でした。人とのつながりってやっぱりすばらしいですね。
【WS3】多文化ティーチングアーティスト(TA)研修
【WS3】の概要
日時:2月11日(日)10:00~16:00
会場:富山市民芸術創造センター 大練習室4
対象:シアターエデュケーションについて学びたい富山県内及び周辺地域在住の舞台芸術実演者
内容:「多文化×芸術」をコンセプトとした演劇・ダンスのワークショップを体験し、対話を通じてシアターエデュケーションへの理解を深め、富山の多文化共生の現状についても学びます。
- シアターエデュケーションとは?
- ティーチングアーティストってなに?
- 「多文化×芸術」ってどのようなコンセプト?
- アーティストはどうやって地域の多文化共生や社会包摂に貢献できるの?
- ファシリテートのコツを知りたい!
そんなテーマや関心事について、体験的、対話的、ケーススタディ的に学んでいただくためのプログラムを組みました。舞台芸術の実演者や大道芸パフォーマーを中心に、小学校教員志望の大学生、放送部全国大会で優勝経験を持つ高校生まで、計12名が参加しました。
【WS3】のプログラム
富山の多文化共生について学ぶことから
「多文化×芸術」について体験的に学ぶ前に、まず「富山の多文化共生の現状について」の30分レクチャーを聴講してもらいました。講師を務めた宮田妙子さん(NPOダイバーシティとやま代表)によりますと、富山県には100万人弱と言われる人口の2%に当たる約2万人の外国系住民が住んでいて、コミュニティもでき、地域住民との交流や防災ボランティアで活躍している方も多いそうです。そして、日本文化と異なった多様な「あたりまえ」を受け入れていくことが共生につながる、と参加者に伝えていました。
ウォーミングアップとアイスブレーク
他の二つのワークショップ同様、身体を動かしながら心理的距離も縮めていくというアクティビティを体験してもらいましたが、研修という位置づけから、体験したワークをどのように発展させるのか、参加者にグループで考えてもらい、試してもらい、発表してもらう活動も織り込みました。
世界地図と世界旅行
フロアーを世界地図と見立て、どこに行きたいか、そこで何をしたいか、移動したり、ポーズを取ったり、説明したりして表現してもらいました。仲間が行きたいところにも行ってやることを真似たり、想像力をフル活用しながら世界旅行を楽しんでもらいました。
10年後の自分
世界地図と世界旅行のアクティビティは、叶いたい夢、未来の自分を思い描くことで、「10年後の自分」についての作品づくりの伏線となっていました。
- 10年後に実現したいこと、実現したらいいなと思うことを紙に書き出す。
- それをもとにベスト10を選んで新しい紙に書いてグループ内で共有する。
- 自分ではないグループメンバーの「10年後の自分」を一つ発表する。(この時点ではまだ誰の将来なのか聞いている人には分からないようになっていて、想像を掻き立てられます。)
- 10年後なりたい自分を一つ選び、新しい紙に簡潔に書き出して発表。
ここで初めてどの人がどの夢を持っているのかが種明かされ、聞いている人の想像通りだったのか、意外性があったのかを楽しみ、一人ひとりへの理解が深まっていきます。 - 最後にグループメンバーが10年後にばったり再会するシーンを劇にして発表する。
最後の発表では、あの時(2024年2月11日)のワークショップで語り合った「10年後の自分」の姿になっているのか、お互い何をしているのかを見ている人にもわかるように表現してもらいました。さすがはパフォーマーたち。どれも即興性、臨場感たっぷりの作品に仕上がっていて、観ている人を大いに楽しませました。
発表後、「演じている最中に、本当に10年後にこうして再会している、という気持ちになり、劇の中であってもリアルな嬉しさを感じました」という声が複数の人からあがりました。2日目のメインアクティビティであるI am fromは思い出や経験など、自分を形作る過去と現在にウェートがおかれているが、自分の近未来を想像して表現する「10年後の自分」というアクティビティも、その人の大切に思っていること、夢、希望、憧れなどを知ることができ、温かく励まされる作品となっていました。
ディスカッション
研修ということで、さまざまなアクティビティを体験したもらったあと、シアターエデュケーションのためのワークショップについて、以下の問いから参加者とディスカッションする時間を設けました。
- 一般的な演劇やダンス講座とどう違うのか。
- TA(ティーチングアーティスト/ファシリテーター)とはどのような存在なのか。
- どんな場を作ることが大事か。
- プログラムをつくるうえで大切なことは何か。
- 発表の質についてどう考えるか
ファシリテーター経験の有無に関わらず、参加者の皆さんは真剣に考え、積極的意見を発表しあいました。今回のようなワークショップの目的、意義については、作品づくりを通して「自分と向き合える」「他者と共有してつながっていける」「この場にいていいんだ、という空間、場所をつくるのが大事だとわかった」などの意見に集約されました。
【WS3】の振返り
参加後アンケートには、「楽しかったこと、おもしろかったこと、学んだこと」として以下のコメントが寄せられました。(以下、現文のまま)
- 参加される方々のことを知ること、コミュニケーションをとること、表現すること、表現を見ることが興味深く、楽しかった。
- 10年後の自分から創作したのが大変面白かったです。何より安心安全でリラックスして楽しめる場でした。
- 心を開いて、心がつながって、居場所になっていく、あたたかな時間でした。もっとたくさんの人に知ってもらいたい。興味をもってもらいたいと心から思いました。もっと広める!
- 最初から最後まで全部楽しかったのです。他人のこともよく知り、自分のことも示すことができてうれしいです。
- 他己紹介が面白かったです。人を紹介しているのに、その人が浮かび上がってくる。コミュニケーションの原点かなと思いました。
- バースデーライン!(注:ことばを使わないで誕生日順に並べるアクティビティ)上演を目的としない演劇ワークショップがあることをはじめて知った。
- 心も体も解放できて、振り返れたことで、皆さんと多くを共有し、学びが多かったです。 ・ちょっとしたお芝居ができたこと。みなさんの空間の使い方が上手で勉強になりました。
一方、難しかったこと、困ったことについては、以下の意見が出ました。
- 10年後の自分、自己開示。少しブロックがかかっていました。書き出した後で、そのことに気づけてよかった。
- 日本語が下手でつうじるかなってすごく心配だったんですが、みなさんがよく聞いてくれたり、分からなかったことを説明してくれたので、困りませんでした。
- ありませんでした。楽しすぎて困っちゃう。 ワークショップについて考えるのが難しかったです。
自由記述の欄には以下のコメントが書かれていました。
- 自分も演劇ワークのファシリテーターになりたいです。自分はそのための勉強がしたいんだなって改めて思いました。
- 多文化×芸術はダンスが好きな自分、たくさんの個性とぶつかる、働く自分の大きなテーマでもあります。
- 今回は海外ルーツの方が2名でしたが、もっと多文化、多国籍のワークショップにも参加してみたいと思いました。まったく言葉が通じない方とも交流してみたいです。ワークショップにおいて気を付ける点を伺えてよかったです。
- また参加したいと思います。
- 締め切ぎりぎりだったけど応募してよかったです!
今後の予定
TJFとオーバード・ホールのはじめてのコラボ企画である3日間の連続ワークショップは、参加者の皆さんに安心して表現したり人とつながったりすることの楽しさ、演劇や身体表現の面白さに気づかせ、特にTA研修ではさまざまな学びが起こり、無事終えることができました。
次回のTJFとオーバード・ホールのコラボ企画は、8月8日~11日(3泊4日)の多言語・多文化コル夕「パフォーマンス合宿 in 富山」(愛称:とやまPCAMP2024)です。海外ルーツを含む富山県内及び周辺地域在住の多様な中高校生のために開催します。募集の詳細は4月中にこのウェブサイトで公開します。
PCAMP総括 長江春子
事業データ
- 主催
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公益財団法人国際文化フォーラム(TJF)、公益財団法人富山市民文化事業団、富山市
- 【WS1】多文化パフォーマンス交流会
-
●日時:2月9日(金)13:30~16:30
●会場:オーバード・ホール 中ホール ウォーミングアップ室
●対象:富山県内の日本語学校・大学に在学中の留学生
●参加者:23名(ネパール、バングラデシュ、中国、インド、スリランカ、モンゴル出身の留学生21名、引率日本語教員2名を含む)
- 【WS2】多文化演劇体験ワークショップ
-
●日時:2月10日(土)13:30~17:00(17:00-18:00交流会)
●会場:富山市民芸術創造センター 大練習室5
●対象:富山県内及び周辺地域在住の大学生~社会人まで
●参加者:14名(教育関係者、芸術活動関係者、多文化共生活動関係者、一般市民、大学生、高校生を含む)
- 【WS3】多文化ティーチングアーティスト(TA)研修
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●日時:2月11日(日)10:00~16:00
●会場:富山市民芸術創造センター 大練習室4
●対象:シアターエデュケーションについて学びたい富山県内及び周辺地域在住の舞台芸術実演者
●参加者:12名(舞台芸術や大道芸のパフォーマーを中心に、小学校教員志望の大学生、放送部全国大会で優勝経験を持つ高校生を含む)
- ファシリテーター(各プログラム共通)
-
柏木俊彦(俳優、演出家)
田畑真希(振付家・ダンサー)
- 講師(多文化ティーチングアーティスト<TA>研修)
-
宮田妙子(射水多文化子どもサポートセンター代表。NPO法人富山国際学院理事長、NGOダイバーシティとやま代表)