2012年度 入賞・入選作品
「イニシエーション」
戸邉聖美
メッセージ
剥がれかけの赤いペディキュアを紺色のソックスの下に忍ばせる。それくらいの反抗心。隠せるくらいには大人になれた。18歳。反抗期は、もう過ぎた。例えば、“私が今見ているものは、みんなにもそう見えているのか”自分で答えを導き出せそうにない疑問に対して考えることもやめた。それって良いこと?悪いこと? 答えは1つではないけれど、それさえも受け入れよう。大人になるってこういうこと。 捨てきれない“なにか”をソックスの下の赤のように潜ませながら。
主人公について
彼女とは毎日一緒に馬鹿をやるクラスメイトです。パフォーマーの彼女の表情は多彩で、いつも輝いていたりする。 そんな彼女を主役に、私たちの通過儀礼の日々を撮りたいと思いました。