ベトナムから日本に来た料理人

関西外国語大学

ベトナムから日本に来た料理人

PEOPLEこの人に取材しました!

Nguyen Quynh Anh(グェン・クィーン・アィン)さん

ベトナムレストラン(バインミークィーン)のオーナー兼シェフ

22歳から日本にきて2年半日本語を勉強して、現在、京都の七条でレストランを営んでいるグェン・クィーン・アィンさん。2年半勉強をしてからJLPTのN2、その後N1にも合格しました。さらに、自分でベトナムレストランを開き、一人ですべて切り盛りしているそうです。そんなグェンさんに日本に来てからの経験を話してもらいました。

日本での生活

Q:いつ日本に移ったんですか?

生まれてから22歳になるまでベトナムに住んでいて、それから日本の文化や料理に興味を持ち、日本に来て日本語を勉強し始めました。最初に来た時日本語全然わからなかったからすごく苦労をしました。ベトナム語は韓国語や中国語と違って漢字を使わないから、ゼロから日本語を習うのが大変でした。でも2年半日本語学校で頑張ってJLPTのN1に合格しました。

Q:ベトナムと日本の違いに慣れるのは難しかったですか?それともベトナムと日本はよく似ていますか?

ベトナムと日本は両方アジアの国だから、人は結構似てる。料理と食べものは違うけど日本とベトナムが似ているのが、日本国内とベトナム国内の地方には名物があること。ベトナムにはいろんなバインミーやフォーの種類があるし、日本ではいろんなラーメンやお好み焼きの種類もあります。

レストラン バインミークィーン について

Q:バインミークィーンを始めたのはいつですか?この場所にした理由は?

この店を最初に開いたのが2023年の2月でした。今でちょうど一年ぐらいです。日本語学校を終えてバイトでお金をためてから、この店を始めました。七条に店を開いた理由は、私の家に近いからです。そして、家賃が京都の三条とか祗園より安いからです。

Q:店の食材の調達は難しかったんじゃないですか?ベトナム料理は日本料理の材料と結構違いますから。

調味料はベトナムから持ってきました、中国の五香粉と胡椒とコーヒー豆。でも肉や野菜は日本産を買ってるんです。野菜は京都中央市場で買って、肉は近くの肉屋さんから買ってる。バインミーのパンは自家製、そしてバインミーのパテは肉屋さんの鳥肉レバーからつくっている。

Q:レストランにどんな人が来ますか?

やはり日本にいるから一番多い客は日本人。その次にベトナム人が多い。でも店は七条にあるからあまり人が通りかからないから一番多いのが常連客。

グェンさんからのアドバイス

Q:新しい国に住み始める人に何かアドバイスは?

やはり新しい国に来る前は言語を学んだほうがいい。あとは国の文化や料理に興味持たないと、住み始めて苦労する。国に興味がなかったらその国に住む意味ないから。あと料理が好きじゃなかったら、その国に住み始めてから、その国の料理をほぼ毎日食べることになるから、好きじゃなかったら苦労する。

Q:新しい店を開く人にアドバイスするとしたら?

まず、店を開く前に絶対お金をためてからの方がいい。もし店を開いてから問題が起こっても、お金がたまっていたら、すぐに問題を解決できるから。それから、自分の健康を維持できていれば店が続けられる。店はほぼ毎日開いているから、病気になったら店を開けられなくて、問題になる。でも、一番大事なのが店を営むことが自分にとって楽しいということ。毎日することが楽しくなかったら、いずれ疲れ切ってしまうと思う。だから、自分にとって楽しいことをした方がいいと思います。

(インタビュー:2024年4月)

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