自分自身で前へ進む:持続可能な社会への道

関西外国語大学

自分自身で前へ進む:持続可能な社会への道

PEOPLEこの人に取材しました!

米村明美さん

関西外国語大学 外国語学部 教授

現在、関西外国語大学でサステイナブル・ディべロップメントを教えていらっしゃる米村明美先生。関西外国語大学を卒業されUNESCO、P&G、Inter-American Development Bankなどで活躍されました。

国際関係と大学生活

Q:国際関係に興味を持つようになったきっかけは何ですか

日本のメディアで国際的なトピックに興味を持ち始めました。高校生の時は留学したかったけれど、シングルマザー家庭、田舎育ちで、周りの人から留学についてのサポートもなかったので、難しかったのですね。でも、NHKのラジオ英語講座の広告で関西外国語大学を知って、国際的な教育を受けることを目指しました。

Q:関西外国語大学では何を学びましたか

関西外大では、英語を専攻し、スペイン語を第二外国語として選びました。四年生の時、言語スキルを使える仕事を探しました。教員採用試験と青年海外協力隊の試験に落ちて、英会話講師やP&Gのバイリンガルセクレタリーの仕事をしながら、海外の大学院プログラムを探し始めたのです。そして、大学院では、国際異文化マネージメント、国際教育開発、また、ワシントンDCでのインターンの経験から、様々なことを学びました。

Q:言語スキルについて、何ヵ国語話しますか

日本語、英語、スペイン語、フランス語、ポルトガル語が話せます。

with UNESCO colleagues, in Bhutan, 2005

持続可能な開発の話

Q:持続可能(サステイナブル)な開発、特に教育に携わりたいと考えている私達大学生が、この分野でのキャリアを築くために取るべき最善のステップは何ですか

インターンシップをして現場の体験をしたり、大学院に行って専門的なことを学んで、自分のキャリアの方向性を決めることが大切です。国際関係の中の専門分野の選択は公共衛生、教育、経済、法律、環境など。

試験に落ちても自信をなくさないように注意しなければならないです。私は、日本の教員採用試験と青年海外協力隊の試験に落ちても、UNESCOで大切なプロジェクトに参加して仕事ができました。

Experiential Learning(体験学習)でもたくさん学べるので、様々な国で研究をすると、将来の仕事に良い影響をあたえます。Experiential Learningというのは、教室以外での学び方です。インターンや海外研究を通して成長できて世界が広がります。

持続可能な社会を目指して国際関係の仕事をしたい人は多いと思います。しかし、仕事が始まると、自分がどんなに頑張っても、社会に与えたいインパクトを与えることができない可能性が高いのです。そんな時は、その環境でしかできないことを探して、できることからやることです。私の場合は、アフリカ在住の時、「アフリカの教育制度について書くなら今しかない」と思って。自分のために論文を書くことが一番いいアドバイスです。

the US National Commission for UNESCO at Washington DC,
2011 with the UNESCO International Institute of Capacity Building for Africa (IICBA)

Q:仕事でやる気を失った瞬間はありましたか? そんな時、何がモチベーションになりましたか

自分の仕事が公正な評価を受けない時は、やる気を失いました。そんな時、強い友情を築くことに焦点を当てることは大切です。友達と楽しいことをして気分を上げることができれば、スランプも乗り切れます。大学教員になってからは、アメリカの大学院やUNESCOで学んだ国際開発や持続可能な開発目標(SDGs)について学生に伝え、かれらが世界の課題を自分ごととして考え、目先の利益だけにとらわれず、持続可能な未来の社会を目指して行動に移せるようになるきっかけ作りをしたいというのが目的です。これをモチベーションとして仕事を続けています。

(インタビュー:2024年4月)

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