ワニ博士とは?
Q:なぜワニ博士は「ワニ」ですか。
大阪大学でマチカネワニの化石が出た事をご存知ですか。そのマチカネワニの化石と、大阪の面白さ、大阪大学のイノベーティブさが混ざって、ワニ博士が生まれました。なので、なぜワニ博士がワニの形をしていますかという質問だとすれば、ワニ博士の元が大阪大学から出てきたマチカネワニの化石である事が理由の一つではあります。
キャラクター界のシンデレラ
Q:ワニ博士というキャラクターが誕生する前に、マチカネワニの化石が有名だったでしょうか。
有名じゃなかったです。ワニ博士が阪大のマスコットキャラクターになるまでの間、大阪大学でワニの化石を発見したことはそんなに知られていなかったです。もちろん、大阪大学の博物館を見た人は知っていますけれども、こういう風に「大阪大学=ワニ博士」という、阪大生以外にも多くの人が知っているという、今の状態と比べられないです。
Q:最初にワニ博士を具象化したのは全学教育共通機構で、活躍したのもその部局だけでしたが、どのようにして大阪大学のキャラクターになりましたか。
ワニ博士が大学のキャラクターになったのは2014年、マチカネワニ化石発掘50周年になる平野俊夫総長の時ですが、鷲田清一総長にもだいぶ可愛がっていただきました。それまでは全学教育共通機構、当時は大学教育実践センターという名前で、その一部局の一つのキャラクターから大学のキャラクターに昇格したのは鷲田総長のおかげとも言えます。確かに、シンデレラっぽい。(ワニ博士が喜んでる)今人気すごいですからね。
Q:今はもう大阪大学と言ったらワニ博士ですね。
そうですね。大阪大学と言えたらワニ博士という風に思ってもらえれば嬉しいし、そういう風にもなりたいです。ワニ博士もそう思っています。
大阪大学のチャレンジスピリット
Q:先ほどもおっしゃいましたが、阪大のイノベーションと大阪の面白さからワニ博士が生まれました。その阪大のイノベーションと大阪の面白さについて、具体的に教えてください。
「面白い、おもろいことをしよう」という大阪の文化なんですけど、おもろいというのは、ただすごく面白い意味ではなくて、人が気づかないこと、人がやらないことをしよう、先取りしようというような気風もあります。また、ここは大学で、研究するところで、当然誰もしていないことをするのが研究じゃないですか。誰もやってみないことでも挑戦してみよう、チャレンジスピリットとも言えますけど、やってみようという試みは大阪大学ではすごく大事にしています。だから、それは研究者がやりたいというのももちろん応援しますし、学生さんがこういう事をやってみたいことがあれば、それを応援していきたい、というような思いは大阪大学では持っています。
その一つの形がワニ博士。例えば、ワニ博士グッズの中にコーヒーとかもあります。別にそれは売りたくて、売ってお金を儲けようということで売ってるわけじゃないんです。あれはこういう形でワニ博士という学生の皆に愛されるようなものを持つこと、良い大学にしよう、他の大学にないようなことをやってみよう、先取りをしようという大学の姿勢の表れとも言えるんです。
いろんなものが生協で売っていたりするじゃないですか。売ってるだけじゃなくて、スペシャルなワニ博士グッズがいっぱいあります。例えば、キャリアセンターで、就職や進学等の相談ができますけれども、そこの特別なワニ博士。ちゃんとびしっとスーツを着ているワニ博士が豊中と吹田と箕面の学生センターにいます。「うわ、こんな博士もいたんだね」という楽しみ方もあります。それのキーホルダーもあります。でも、それ売ってないですよ。
Q:今年の春の時も100日後入学するワニ博士という連載がありましたね。TwitterやInstagramでかなり良い反響がありました。その他にはワニ博士が活躍しているところはありますか。
よくご存知ですね。反響よかったですね。その他には実はものすごく多くて、広報課の方にしょっちゅう申し込みが来ます。例えば、こういうカバンを作りたいけど、ワニ博士を使っていいですかというときもありますし。あと、「こういうものが作りたいです、ワニ博士のイラストを使ってもいいですか」。しょっちゅう来ます。その時、ワニ博士と「どうでしょう」と相談して、ワニ博士がいいよと言ったら使います。
愛し、愛されるワニ博士
Q:ワニ博士が生まれて、阪大の学生と研究者たちを守ろうとするんですか。
「守る」というより、「応援する」ですね。研究者と学生を応援する。守るはプロテクトじゃないですか、応援するはチアアップですね。後ろから押してあげるというのが応援です。
Q:なるほど。ワニ博士のグッズを生産する「O・ME・GA (オメガ)ライン」もその意味を持っていますね。頭脳グミは結構人気です、硬いですけど。
大(オ)阪大学がめ(メ)っちゃが(ガ)んばる人を応援するブランドですね。まさにワニ博士がその中心になります。(ワニ博士が頷く)そうですね、頭脳グミ。わざと硬めなんです。あれぐらい噛みごたえのある方がいいだろうという狙いです。噛む効用で研究のお供に作られました。
Q:ワニ博士は隅々まで阪大のみんなを応援していますね。それに対して、ワニ博士という人気キャラクターを持つことについて自慢に思っていますか。
それは自慢ですよ。ものすごい自慢ですよ。もう誇りです。大阪大学って、日本では名前の知れた大学なんですけれども、その名前は研究・教育・勉強する所だというように知られるんです。でもそういうイメージもありつつ、真面目に勉強するイメージもありつつ、一方、こういうみんなに愛されるキャラクターを持っているというのは、日本一だと思います。勉強する大学というのは日本でも山ほどあるんですけど、愛されるキャラクターを持っている大学というのは日本でほとんどないので。それが愛されるキャラクターとしては、もう大きな自慢です。
教えて!こんなワニ博士
Q:ワニ博士は博士と言っていますが、阪大の全ての博士号を持っていますか。そうしたら、ワニ博士も元々一人の阪大生ですか。
持ってます。すべてを修めてます。もちろんいっぱい論文書きました。全部の学部にいましたし、阪大の先輩ですね。ワニ博士の各学部の頃ってあるでしょう。11もあるじゃないですか。
Q:そうですね、阪大珈琲のパッケージにもありましたね。その中に、ワニ博士はどちらの学部(ブ)レンドが一番お気に入りですか。
ワニ博士はいつも、どこの学部も飲んでいるので、聞いたことないです。どうでしょうね。それ言ったら多分えこひいきになっちゃうから、多分言わないんじゃないですか。(笑)
Q:かなりコーヒー好きですね。その他にも粉もん屋さん巡りとか、化石集めとか、いろんな趣味持っていますね。今まで化石を集めて、仲間や友達にお会いできましたか。
探しているところですけど、なかなか会えないですよ。会えたら、また別の新しいワニ博士が出てくるかもしれないです。
Q:最後に、ワニ博士から2021年への意気込みの一言ください。
いよいよ迎える2021年は、大阪大学創立90周年・大阪外国語大学創立100周年であり、春には新しい箕面キャンパスも誕生する、大阪大学のビッグイヤーです。ワタシもこの飛躍の年に、竈門炭治郎さんにならって「全集中!ワニの呼吸」で、皆さまの沢山のご活躍を応援させていただきます。
(インタビュー:2020年11月)