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ワークシート1、2、3が完成したら、功二郎、もう1人の主人公、自分自身の1日の行動を比較して「どうして?」という疑問を持ったことがらがあるかどうかを、問い掛ける。そして、生徒にそのような疑問をワークシート4にリストアップし、日本語で質問の文を書くよう指示する。
どうして こうじろうは 朝ごはんに サラダをたべるんですか。
(こうじろうは朝ごはんにサラダをたべます。わたしのうちでは、朝にサラダをほとんどたべません。どうしてですか。) |
どうして こうじろうは スクールバスで がっこうに いかないんですか。 (こうじろうはじてんしゃとバスとでんしゃでがっこうにいきます。スクールバスでがっこうにいきません。どうしてですか。) |
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生徒は3〜4人ずつのグループになり、お互いにワークシート4に書いた質問を見せ合う。複数のメンバーが同じ質問を書いていたら、それをとりあげ、ワークシート5(「どうしてだろう」)の「Question」の吹き出し部に記入する。同じ質問がない場合は、話し合って、メンバーが共感できる質問をひとつ選んでワークシート5に記入する。
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4でとりあげた質問について、グループで話し合い、できるだけ多くの答えの可能性(行動の背景にある理由)を考え、ワークシート5の「Answer」の吹き出し部に記入する。グループワークの間、教師は各グループを回り、問いかけをしたり、いっしょに答えを考えるなどして、話し合いを促すようにする。日本語の使い方についても必要に応じて助言を与える。
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いくつかの「Answer」が出されてきたら、グループごとの話し合いの結果をクラス全体に発表する。発表した「Answer」について、他のグループにそのような可能性が考えられるかどうかコメントしてもらう(Answerを検討してもらう)。また、さらに別の「Answer」の可能性があれば出してもらう。
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最後に、本当の答えを知るためには、どうしたらよいかをクラス全体で話し合う。
Tip:
疑問(相違点)と感じたことについて、「国」の枠組で捉えるのではなく、その背景要因の1つである「人間としての共通性」(「女(男)性としての共通性」「興味による共通性」「高校生としての共通性」など)に気づくことが大切である。
Tip:
最終的には、本人に直接尋ねてみることが必要なこと、そのためには、日本語を使うことが有効であることを気づかせる。もちろん、本人に尋ねても完全な答えが見つからないこともあるが、それを認識した上で、本人との対話からその人の行動を理解していくこと、文化を理解していくことの意味に気づいていけるようにしたい。 |