ボランティアの語源と意味
「ボランティア」の語源は、ラテン語の「Voluntas(自由意志)」である。日本語の「ボランティア」は、「社会福祉活動に自ら進んで志願し奉仕する人」という意味で使われている。語源から分かるように、「ボランティア活動」とは、強制されてではなく、自発的に社会のために奉仕活動をしようとする「ボランティア精神」に基づいて行われるものを指す。
学校教育とボランティア活動
「ボランティア活動」は、日本の初等・中等教育における「総合的な学習の時間」のテーマの一つとなっており、学校教育に取り入れられている。また、2002年に、学校5日制が導入されるので、土曜日を利用した「ボランティア体験学習」プログラムの充実が考えられている。
ボランティア協力校制度
都道府県の社会福祉協議会に「ボランティア協力校」として指定された幼稚園・保育園・小・中・高校は、福祉活動やそれに関わる学習を行っている。この制度は、1977年から開始され、現在約1万5千校が指定を受けている。
内申書とボランティア活動
内申書とは、大学・高校などの入学試験の際に、出身学校から提出される報告書である。各科目の成績のほかに学内外での活動についても記載される。内申書は合否を決める際の参考となるので、内申書に何が書かれるかは生徒の大きな関心事である。1993年の文部省の通達により、ボランティア活動の有無が内申書に書かれる項目の一つとなった。これにより「内申書」の「点数かせぎ」のためにボランティア活動を行う生徒が増えることが予想される。しかし、それは本来の「ボランティア活動」ではないという、批判的な意見もある。
老人ホームでのボランティア
ボランティア活動は、人と人の交流と助け合いの活動である。決してどちらかが一方的に尽くすものではない。老人ホームにおけるボランティア活動は、交流を中心にしたものが多い。例えば、学校の農園で作った野菜を老人ホームにプレゼントし、その野菜の料理の仕方をお年寄りに教えてもらいながら、一緒に料理を作って食べたりする。この場合、お年寄りも、料理を教えるボランティア活動をしたと言える。
ちょっとおもしろいボランティア活動例
使用済みの切手やテレホンカードを集めることで、発展途上国に医薬品を送るための資金となったり、電話をかけてメッセージを聞くことで、その通話料が台湾大地震などの被災地へ送られる寄付金となったりするような活動もある。
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