高校生向け
素材文
漫画喫茶の
移り
変わり
漫画喫茶は、1979年に名古屋で誕生しました。当時の漫画喫茶は、飲み物を注文すれば店内にある漫画が読めるというものでした。
1990年代後半に、漫画喫茶は大きく変わります。1997年に、図書館のように、長机のまわりに椅子を並べた漫画喫茶が出始めます。この頃の漫画喫茶には、一軒あたり5000~1万5000冊の漫画が置かれていました。漫画喫茶は少しずつ知られるようになり、1998年には、漫画喫茶は、全国で約300店に増えました。
その後、テレビゲームの人気が高まり、インターネットが普及するなど、人々の娯楽が多様化してくると、一部の漫画喫茶では、漫画以外のサービスも提供するようになりました。インターネットやテレビゲームの設備を導入したり、リクライニングチェアを設置したり、軽食やフリードリンクのサービスを始めたりしたのです。1999年のことです。
そして、翌年には、多くの漫画喫茶で、サービスがさらに充実しました。席がすべて仕切られ、全席にモニターが設置されました。客は自分のスペースで、テレビ、DVD、テレビゲーム、インターネットなどが楽しめるようになりました。
2001年には、漫画喫茶は、全国で1500店になり、その1年後にはさらに500店増えました。そして、現在、2500店以上あるといわれています。その多くは、さまざまなサービスを提供しています。漫画を読む以外の目的で、漫画喫茶を利用する人も多くいます。
こうして、漫画喫茶は、社会が変化するに伴い、その姿を変え、多くの人々にとってくつろぎの場になっています。しかし、一方で、中高校生がこのような店を利用することは非行につながりやすいなどの批判もあります。