僕の英語は通じない!? 大学3年生、ロシアに行く 。香西大輔さん

  • 記事更新日:

僕はいま大学3年で、この秋からイギリスに留学しています。中学、高校とサッカーひと筋。ロンドンで活躍する稲本潤一選手の影響で、以前から留学への憧れはありました。親にも短期留学を勧められましたが「部活があるから」「お金がかかるし」と、踏み出せないまま大学に入りました。英語に力を入れている学部なので、しっかり話せるようになって海外で働こうと頑張ってはきたのですが、留学が決まった後も、就活への影響を考えて気持ちは揺れていました。チャレンジしない理由はいくらでもつくれますから。

あやふやだった自分が、これは絶対に留学しなきゃダメだと悟ったのは、この春、「日露青年交流事業」に参加して一週間ロシアに行ったときのことです。交流相手の学生たちはモスクワ大学の日本語専攻だったので日本語で話すことができました。でも、それ以外の、日本語のできない学生に英語で話しかけたら、「は?」って聞き返されてしまったんです。

英語はわかる人たちなのに、僕の英語は通じない。本当にショックでした。英語が話せるのは当然、この状況ではロシア語も話せないと友達づきあいできるかどうか。

語学はもちろん、初対面の外国人と話す経験を積まないとダメだと思い知らされました。それに気づけたのは、ロシアという、英語圏ではない国だったのが大きかったと思います。

ロシアに行ったのは偶然です。

ゼミで、TJFの日本紹介サイト「くりっくにっぽん」のコンテンツ制作を体験するプログラムの一環でパラリンピックのメダリストをインタビューしました(そのときの記事はこちら↓)。

「パラリンピックにかける思い」

https://www.tjf.or.jp/clicknippon/ja/mywayyourway/05/post-11.php

世界で活躍された方のお話を伺って、メダルも触らせていただき、自分も頑張らなきゃと思っていたとき、大学からこの交流の参加者募集メールがきて......。よく知らない国に行ってみるのもいいかもなって思ったんです。東京オリンピック・パラリンピック開催決定直後で、ソチでの冬季オリンピック開催直前というタイミング。応募の作文には、日本とロシアのパラリンピック事情を比較したいと書きました。

機会はあったのに、諦める理由を見つけてばかりいた中学、高校時代の自分。「選択肢があるなら、切り捨てないで気軽にやってみたら?」と言いたいですね。外国の街を自分の足で歩いて、違いを肌で感じるのは、けっこう楽しいですよ。ビビることも多いですけど!! やってダメなら、また考えればいいと思うんです。