豪州ビクトリア州中等日本語教師会(JLTAV)の大会で、漫才を披露するHyogo Boys。会場全体が笑いの渦に包まれた。
早川さん(左)と中川さん(右)
兵庫県と、その友好都市・西オーストラリア州は教師を相互に派遣し、それぞれ英語教育と日本語教育のサポートを行っている。
中川さんと早川さんは2013年4月の赴任直後から、同州教育省の日本語教育アドバイザー、藤光由子氏に「日本語の授業にお笑いを!」と言われ、漫才コンビHyogo Boysを結成。日本語の授業で漫才をやり、生徒にも漫才をつくってもらう活動を行った。そんな2人の「んじゃめな!」
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中川:せっかく2人で来てるんやから、2人で何かしたいよな。
早川:漫才、やらへんか?
中川:それは無理や。うけへんやろう?
早川:反応うすいなあ。あかんか?
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しかし、そんなことで早川の漫才への情熱は冷めなかった。
「ネタを書いて、本気なところを見せなあかん」
何本も書くものの、簡単に首を縦に振る中川ではない。
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早川:お笑いに関して厳しかったんは中川さんのほうですわ。
中川:うけるかどうか、見えてしまうんや。
早川:一体どんだけネタを中川さんに見せたか。
中川:そやけど、そのうち、キラッと光るものが出てきたよね。
早川:ようやく中川さんがやってみるか、と。
中川:しゃべりを練習して、だいぶ形になってきたときに由子さんに見せたんです。
早川:優しい人なんで、笑ってくれましたけど......(笑)
中川:どんだけ自信ないんや。
早川:まあまあ。それでデビューしたのが10月。
中川:早川さんが漫才をしようと言い出したんが5月やったから、長かったなあ。
早川:そやな。
中川:最初は2人ともむちゃくちゃ固かったな。
早川:でも後でビデオを見たら、思ってたより笑うてくれてましたわ。
中川:これで「いける!」と思うたね。人を笑わすのはスクリプトだけじゃない。言い方とかリズムとかジェスチャーとか......。
早川:まあぼくは自信はあったんです。ネタもそうやし、もともとぼくたちがおもしろい人間ですから。
中川:関西人やからね。
早川:でも自分たちがうけるだけではダメ。生徒たちに日本語を使って漫才をつくってもらうことがメインなんでね。
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さて、どんなことが日本語の教室で繰り広げられたのか。次号へ続く!