マレーシア、クランのパンミー。尾沼さん

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昨年5月に神田外語大学から出向して、南ジャカルタ、スマンギのアトマジャヤ大学の日本語学習拠点に常駐する日本語教師、尾沼玄也さんの「Oh My Gochi」は?

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マレーシア、クランのパンミー
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25のときマレーシアで社会人生活を始めた。暫くは仕事をこなすのに精一杯で、昼食は職場の近くで済ませていた。近所にはカレー屋だけ。先輩たちはちょっと離れたところまで食事に行っていたのだけど、自分にはとてもそんな余裕はなかった。季節のない南国、繰り返すカレーの日々。初めて先輩たちの昼食について行くことができた日に食べたのがパンミーだった。乾燥イワシの出汁が優しいスープに手打ちの麺を入れたもので、衝撃的に旨かった。スープを飲み干してやっと人心地ついた気がした。その後マレーシアには6年住むことになったが、帰国前の最後の食事には、もちろんパンミーを選んだ。僕にとっては異国で見つけた安らぎの味であり、社会人としての小さな成長を感じさせてくれた喜びの味である。