2001年10月号 甘旗卡第二高級中学の「朋友」へ |
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6月頃に中国へ行けると聞いた時から、この旅行を楽しみに中間・期末のいやなテストも乗り越えられました。それくらい中国の生徒さんたちとの交流を楽しみにしていました。実際に交流している時は本当に楽しかったです。自己紹介から始まって、学校のことや、日本と中国のことをお互いに教えあったり、歌を歌ったりしました。大草原や大青溝では、日本では見られない大自然を目にして、手で触れて、すごく素敵な交流ができました。パオで現地の人の演奏する馬頭琴を聞いたり、モンゴルの民族衣装を着せてもらったり、ゴムボートで川くだりなどもしました。水は本当に冷たくて、緑が影を作っているので、「心情好」でした。こんな言葉も交流中に教えてもらいました。楽しい・冷たい・おいしい・熱い・怖いなど、単語だけですが、教室で教わるよりも、するすると頭に入るし、実際に使えるところで教えてもらうので、その記憶は今でも鮮明です。 モンゴルのパオでの昼食や甘旗卡最後の夕食パーティーでは、みんなが歌やダンスを披露して食事を楽しみました。パオのほうでは私も友達と「上を向いて歩こう」や「カエルの歌」を歌いました。パーティーでは「朋友」をみんなで歌いました。夜は宿舎で中国の友達と眠る間も惜しんで話していました。いつの間にか朝になり、朝市にも出かけました。信じられないほど早く仲良くなれた「朋友」と手をつないで歩く初めての朝市は、活気にあふれていました。 別れの時間が近づいて、いつからか涙がこぼれていました。私が笑うようにとみんなが面白いことを言ったりしてくれると、さらに涙が止まらなくて、「ああ、いつの間にか私はみんなを好きになっていたんだなあ」と思いました。本当にみんないい人ばかりで、いっしょにいるだけで心の中が温かくなるような人たちでした。私たちがバスに乗り込んでも、外から窓に鼻をつけて、「また来てください」とか「本当に楽しかったです」とか、ずっと言いながら手を振っていたのを今でも思い出します。私が本当に感動したのは、このあとでした。バスが出てしばらくして、窓に何か書いてあることに気づきました。「朋友」の二文字が、しかも一つではなくて、その反対側にも書いてありました。私にとって「朋友」という言葉はこの旅そのものです。今は中国の「朋友」みんなに手紙を書いています。 松戸国際高校2年
日渡あゆみ |
塚原さんは、5泊6日の「高校生のための中国研修旅行」(2001年実施)に参加し、甘旗卡第二高級中学の生徒たちと交流しました。所属は2001年当時のものです。 |