異文化人生ゲームの体験
「めやす」マスター研修2015、独、日、仏、露、韓の教員を含む第2グループのプランである。○○語版人生ゲームを作ってプレイする日本人学生と留学生との協働授業。生活史に関する語彙表現の拡大、対象文化の知識獲得、多面的なものの見方育成、留学生との交流、自文化の相対化がポイント。
Category
- 言語
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- 言語共通
- 対象
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- 大学生
- 活動タイプ
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- 作品制作
- アウトプット
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- ゲーム
- 話題分野
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- 自分と身近な人びと
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単元目標
学習レベル2
○○語圏における「人生の成功」の典型概念について調べ、それを反映した人生ゲーム(○○語版)を作り、また、プレイすることができる。ゲーム内で歩んだ仮の「人生」について○○語で総括することができる。さらに発展的活動として、××語圏、△△語圏での同種の人生ゲーム日本版と、留学生の作成した日本での人ゲームを体験・ 比較する。それによりグローバル社会の多様な「成功」像についての気づきを深め、ユーモアを持って文化的差異をみることの重要さを理解する。
インタビュー
このプランは実践したものですか。
実践してみようと思ったものですか。
実現の可能性はありますか。
これから実践してみようと思って作成したものです。
どうしてこのプランを作ろうと思ったのですか。
発想の原点はなんですか 。
グループの教員たちに共通する問題意識を洗い出していた際、「学生たちのキャリア設計」というキイワードが浮かびました。最初は、いわゆるキャリア教育や、就職活動への寄与などを考えていたのですが、大学1、2年生でも積極的に取り組めるものをと考えた時、もう少し楽しみながら、対象文化への知識を深められるもののほうがよいということになり、このゲームのアイデアが浮かびました。
実践してみて生徒の反応はどうですか。
実践していない場合、生徒のどんな反応が予想され、または期待していますか。
まだ実践していませんが、まずは〇〇語圏の典型的な人生や成功像に触れる事によって、新鮮な驚きや気づきがあると予想されます。
このプランに対する自己評価を教えて下さい。
また、学習のめやすを取り入れた授業を試みるにあたって、どんな課題や効果があると思いますか。
人生ゲームを作って遊ぶ過程を通して、最終的には異文化に対してユーモアを持って柔軟に触れていく姿勢を培うという、意欲的なプランだと思います。その最終目的を、どこまで個々の具体的なタスクに落とし込んで実行できるかが、授業を実践する上での課題になると思います。
同業者仲間に向けて、ワンポイントアドバイスや感想を一言お願いします。
・いきなり学習者に投げるのではなく、最初に見本を見せ、やらせてみること、また「典型的な人生」と言っても、そこにはさまざまなパターンがありえることをブレーンストーミングで十分に定着させること、などが重要だと思います。
・ステレオタイプの刷り込みにならないように、学習者の反応を見ながら、適宜情報を追加するなどの働きかけを行うのがポイントだと思います。
・活動内容や授業回数については、学習者のレベルや授業を行う環境に合わせて適宜加減しながら実施していただければよいかと思います。
・「人生ゲーム」の様式を使用した別のテーマ(例えば、○○語圏の冠婚葬祭や年中行事など)で実施しても面白いと思います。
執筆者
第2グループは小田桐奈美(オダギリ ナミ)関西大学助教・ロシア語、亀井みどり(カメイ ミドリ)上智大学言語教育研究センター付属機関 Language Learning Center(LLC) 講師・韓国語、中野茂(ナカノ シゲル)早稲田大学高等学院教諭&早稲田大学ほか非常勤講師・フランス語、平畑奈美(ヒラハタ ナミ)滋賀大学准教授・日本語から構成(コーディネーター:田原憲和/立命館大学准教授)。肩書きは参加当時。