映画「シェルブールの雨傘」の世界を色々な観点から味わう
「めやす」マスター研修2014、事前課題として報告された実践プラン。映画鑑賞を通して、学んだ文法事項や表現をセリフから確かめたり、直訳と翻訳の違いも比べたり、画面から文化を感じたり、背景にある戦争や植民地について考えたり、「わかる」喜びを味わい、苦手意識を克服する活動になっている。
Category
- 言語
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- フランス語
- 対象
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- 中高生
- 活動タイプ
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- 実演発表
- 資料制作
- 資料調査
- 鑑賞
- アウトプット
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- メールや手紙
- レポートや作文
- 話題分野
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単元目標
<場面状況>
今まで2年間学んだフランス語の文法事項や表現をセリフから確かめ(直訳と翻訳の違いも楽しむ)、また画面からフランスの文化なども感じる。さらに背景にあるアルジェリア戦争について調べ、今年度のテーマであるfrancophonieの国々への意識を高める。
インタビュー
このプランは実践したものですか。
実践してみようと思ったものですか。
実現の可能性はありますか。
高3の1学期に実践したものです。さらに、このシナリオに関する様々な発展事項は現在も継続中。
どうしてこのプランを作ろうと思ったのですか。
発想の原点はなんですか 。
2年間、フランス語を学んできた生徒達が最後の1年間フランス語を学ぶにあたって、フランス語学習へのモチベーションをアップさせるため、また、フランス語への苦手意識を感じている生徒達にもまた新たな気持ちでフランス語に取り組ませるため。
実践してみて生徒の反応はどうですか。
実践していない場合、生徒のどんな反応が予想され、または期待していますか。
多くの生徒が、自分が思った以上にセリフの多くを聞き取ることができたことがすごくうれしかったようです。今回実施したクラスは、もともと、フランス語が大好きで積極的に取り組むので、実施した1学期はクラスの中や廊下で、あちこちでメインテーマの歌を歌っている歌声が聞こえてきました。また、古い映画ですが、彼女達にとってはファッションや街並みにむしろ新鮮さを感じ古さは全く感じていませんでした。さらに、単なる恋愛映画ではなく、反戦の意味も含んでいるのでこれほど長くみられ続けているというところまで考えていました。様々な意味で、フランス語学習へのモチベーションが高まったとほぼ全員が感じていました。
このプランに対する自己評価を教えて下さい。
また、学習のめやすを取り入れた授業を試みるにあたって、どんな課題や効果があると思いますか。
グループで字幕翻訳を考えさせる際、ある程度自由にさせたが(字幕らしい意訳もOK)にしたが、きちんと文法事項などをふまえた上でそれを行っているということが、グループ内の能力の低い生徒は理解できていなかった部分もあるので、その点はもう少し細かい指導が必要。モチベーションを上げるには、主人公が同年代の高校生にとっては良い教材。
同業者仲間に向けて、ワンポイントアドバイスや感想を一言お願いします。
この映画は女子高だからできるのかなぁと少し思います。みなさんがどんな映画を授業で取り入れているか教えていただきたいです。
執筆者
「外国語学習のめやす」マスター研修の修了者(2014)。参加当時、聖母被昇天学院中学校・高等学校教諭(スペイン語担当)。