健康社会学者で、テレビ番組のコメンテーターとしてもご活躍の河合薫さんが、米国で暮らし始めたのは10歳の時。
異国の地でできたはじめての友だちミリンダとのエピソードを通して、コミュニケーションについて語ってくれました。
▼心のコミュニケーションには、一歩踏み出す勇気を!
「ワッチャーネーム?」――。自分の名前をローマ字で書くのがやっとだった10歳の私は、必死でこのフレーズを繰り返した。ところが、ちっとも"友だち"に通じない。「ワッチャーネーム?」と私が聞き、「ワッチャーネーム???」と、お姉さんが聞き返す。1時間ほどそんなやりとりが続いたように記憶している。
そこで私は胸に自分の手を当て「カオル」と言い、その手をお姉さんに向けた。すると、「オー!! キャオル! アイム・ミリンダ」と言って、お姉さんは自分の手を胸に当て、満面の笑みを浮かべた。まさしく"想いが交差"した瞬間です。
これは私が米国アラバマ州のハンツビルという街に移り住んだときに、隣の家に住むミリンダが、近くの公園に遊びに連れていってくれたときの出来事。彼女は、異国の地でできた初めての"友だち"です。
相手に伝えたい気持ちがあれば、コミュニケーションは成立します。大切なのは言葉じゃなく、ハート。"心のコミュニケーション"は、一歩踏み出す勇気さえあれば、誰でもできます。是非、想いが交差する、温かい経験をアナタもしてみてくださいね!