何を食べる?どこで食べる?誰が作る?―日中台の高校生の朝食に関する意識・行動について
このプランでは、入門レベル・ネイティブレベルの高校生を対象に、日本・中国大陸・台湾の高校生の朝食に関する異同について調査し、プレゼンする活動を行います。語彙表現の定着を目指し、多文化についても学べる授業です。ICT(情報通信技術)を積極的に利用することで、遠隔地にいる生徒とも直接交流に近い学習成果が得られる点もポイントです
Category
- 言語
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- 中国語
- 日本語
- 対象
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- 中高生
- 活動タイプ
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- アンケート調査
- フィールドワーク
- プレゼンテーション
- ライティング
- 資料制作
- アウトプット
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- スライド
- レポートや作文
- 話題分野
-
- 買い物
- 食
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単元目標
日本・中国・台湾の高校生の朝食に関する意識・行動の異同について調べ、学年集会で発表する。
インタビュー
このプランは実践したものですか。
実践してみようと思ったものですか。
実現の可能性はありますか。
実践したものです。(令和元年度「グローバル化に対応した外国語教育推進事業(文部科学省)」に研究担当員として参加し、先生方のご指導を受けて実践したものを「めやす実践」のフォーマットに合うようカスタマイズしたものです。)
どうしてこのプランを作ろうと思ったのですか。
発想の原点はなんですか 。
勤務校では入門レベルの高校生が対象ということで、生徒にとって身近でかつ興味や関心を喚起できるような内容にしたいと考え立案しました。
実践してみて生徒の反応はどうですか。
実践していない場合、生徒のどんな反応が予想され、または期待していますか。
生徒のリフレクションからは、学習意欲の向上(「もっと発音とか頑張ろうと思ったし、もっと勉強して、日常会話ができるぐらい単語を覚えていきたいなと思った。」)や中華圏の多様性への理解の深化(「初めて知ったことが台湾人は外で朝ごはんを食べる人が多いことがわかりました(中国ルーツの生徒)。」)などが見られました。しかしながら、学習に対して消極的であった生徒もいました。
このプランに対する自己評価を教えて下さい。
また、学習のめやすを取り入れた授業を試みるにあたって、どんな課題や効果があると思いますか。
今回の実践では、一つの単元に多くの学習活動を導入してしまいました。もう少しシンプルな活動にしていれば生徒も取り組みやすかったのではないかと反省しています。
「めやす」の実践では、「目標分解表」が指導を進めていく上で非常に役立ちました。作表することで、授業の見通しが立ち、ゴール(成果物の作成や成果発表)に向かって軌道修正しながら授業を進めていくことが可能になるからです。
また課題としては、評価(の一部)として採用されているルーブリックの活用が挙げられると思います。実際の教育現場(筆者の場合は高等学校)では定期テストなどの客観的評価が一般的な方法となっています。しかしながら、ルーブリックには生徒のパフォーマンスを評価したり、生徒自身も学習を振り返ることができるという利点があります。今後ルーブリックを幅広く使用していくには、その観点の記述において、あいまいな個所を精緻化し、生徒にも分かりやすく提示していく必要もあるのではないでしょうか。
同業者仲間に向けて、ワンポイントアドバイスや感想を一言お願いします。
今回の学習過程では、ネット上にあるファーストフード店の朝食メニュー調査を行いました。モバイルディバイス(iPadや携帯)があれば簡単に取り組める学習で、飲食に関する語彙や文化的背景、さらに物価についても理解を深めることができるのでおすすめです。
執筆者
「外国語学習のめやす」マスター研修(2015)の修了者。参加当時は大阪府立門真なみはや高等学校教諭(中国語担当)。