中国語の音をコミュニカティブな活動で習得
つかみの授業
大阪弁の特徴って中国語の声調習得に役立つなんておもしろい!友だちの名前で中国語の発音練習をするのならやる気が出る!学習者のそんな声が聞こえてきそうな授業で、「つまみ」満点!機械的で無味乾燥な発音練習は誰にとっても辛い。それを意味あることばで楽しい活動に変えてしまいましょう。
Category
- 言語
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- 中国語
- 対象
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- 中高生
- 活動タイプ
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- アウトプット
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- 話題分野
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発音練習で飽きさせないために
発音練習は避けては通れないが、そればかりでは、せっかく中国語に興味をもって学習し始めた生徒が飽きてしまう。意味のある言葉を用いたり、発音練習の中で達成感をもたせるようにしたりする工夫がとても大切。一つひとつの音が完璧に発音できなくても、ある程度発音できれば、会話表現を導入し、並行して発音指導を行うことが必要である。授業の中で、音声に力をいれる部分(丁寧に生徒の発音矯正をする場面)と表現力を伸ばす部分(理解される発音ならば矯正しない場面)とを意識して使い分けることによって継続的に発音指導を行うことができる。
一つの提案(実践例)
音声の習得を主たる目的とした活動だけでなく、表現の習得活動やコミュニカティブ活動における発音指導の具体的な活動例および評価方法を紹介する。
- 学習活動1:大阪弁の特徴やクラスメイトの名前で声調練習
- 学習活動2:身近なことばで2音節の声調の組み合わせを練習
- 学習活動3:習ったことばで自己紹介に挑戦
- 評価活動:自分の状況にあわせて自己紹介を発表
実践例の概要
学習者の言語運用能力レベル:1
- 自分が想定している範囲で、基本的な言い回しを使って、相手の協力を得られれば簡単なやりとりができる。
- 自分にとって身近な事柄について、短い語句や文で表現することができる。
- よく耳にしたり目にしたりする語句のうち、ごく基本的なものを理解することができる。
話題分野
- 【自分と身近な人びと】
- 【交通と旅行】
- 【学校生活】
学習目標
- 自分の名前や学校名、住んでいるところ、通学方法など、口頭で紹介することができる。
- 先生やクラスメイトの名前を中国語で呼ぶことができる。
- 先生やクラスメイトに、家族のことについて尋ねることができる。
- 中国語と大阪弁を比較して、その共通性に気づくことができる。
- 中国語のクラスメイトと友だちになれるように効果的に自己紹介して、協働できる素地を作ることができる。
執筆者
「外国語学習のめやす2012」作成プロジェクトメンバー。2015年現在、大阪府立柴島高等学校教諭(英語/中国語担当)、大阪府教育センター指導主事。