【扱い方のポイント】

韓国の人間関係の特質を、自分や自分を取り巻く人びと（友人や家族、親戚）など、身近なところから考える。

• a. 婚姻により姓名がどうなるかを考える。同姓同本不婚など韓国の名前に関する原則を知り、伝統や価値観が継承されていることに気づくとともに、現代の若者がそれに対してどのような考え方を持っているかを考察する。
• b. 相手の年齢などによる言語・非言語コミュニケーションの違いに気づく。
• c. 長幼の序を重んじる韓国では、初対面でも年齢を聞くことが多いことに気づく。年齢の数え方は、日本も1949年12月まで韓国と同じ数え年だったこと、数え年と満年令は生まれた時を1歳とし、以降1月1日を迎えるたびに1歳ずつ加えて数える年齢か、生まれた時を0歳とし、以降誕生日を迎えるたびに1歳を追加して数える年齢であることを理解する。
• d. 韓国人と星座と干支との関係について理解する。
  例1：いのしし→“돼지”（豚）。
  例2：“칠석”（七夕）韓国の名節の一つであり、中国から伝わったものであるが、少しずつ改変され韓国の人びとに伝わっている。
• e. 韓国の高校生が日本の文化（サブカルチャーを含む）の何に興味・関心をもっているかなどに問題意識をもつ。韓国の高校生が好きなことを調べ、自分たちの好きなことと比較してみる。
• f. 韓国の高校生のパソコンの活用率が高いことを知る。
  自宅に自由に使えるパソコンを保有している割合は90％を超える。
• g. ソウル市内では、住宅事情の関係で小型犬を飼う傾向があることに気づく。また、ネコについては、日本と異なった考え方があることに気づく。
• h. 少子高齢化や離婚率のデータを見て、韓国の家族形態の現状と課題について理解し、家族間の人間関係について話し合う。
• i-k. 日韓高校生の特色と共通性に気づく。
• i. 韓国高校生の将来つきたい職業　
  「高校生の意欲に関する調査報告書」(2007、日本青少年研究所他)
  1位「小中高の教師33.4%」、2位「会社・企業の経営、管理職29.1%」、3位「美術家、デザイナー24.7%」、4位「政府機関の公務員24.4%」、
  5位「営業・販売・サービス業18.0％」　複数回答
• j. 安重根、李舜臣、申師任堂(朝鮮時代　立派な母像)、金九
• k．卒業後の進路
  「高校生の友人関係と生活意識調査報告書」(2006、日本青少年研究所他)
  ・将来、どの程度の教育を受けたいか
  1位「4年制大学まで」54.7%、2位「専門・専修学校まで」9.6%、3位「博士まで」9.3%、4位「学歴にこだわらない」9.3%
  「中学生・高校生の生活と意識調査報告書」(2009、日本青少年研究所他)
  ・もし可能なら外国へ留学したいと思うか
  韓国高校生：はい63.7％、日本高校生：はい40.6%
• l.どのようなタイプが好かれるか考える。
• m. 家族・親戚関係について、日韓を比較し、韓国の特色を理解する。日韓双方とも時代と共にそうした価値観が変わりつつあることも理解する。
• n. 韓国人が思い描く理想の家族像を知り、日韓の家族観の違いを知る。
• o-p. 友人関係と人間関係について、日韓を比較し、それぞれの特色を浮き彫りにする。また、その背景について探ることを通して相互理解の基盤を構築する必要に気づく。
• q. 日本人に比べて、韓国人はスキンシップを求める傾向があることを知る。
• r. 徴兵制度を知識として教えるだけでなく、兵役の義務と異性関係、兵役の義務と人生設計について考える。
  なぜ兵役の義務があるのか、自分ならどうするかなど。